クチート使いの随想録

徒然なるままに

失われた快楽を求めて

※よい子は閲覧非推奨

 

前回までのあらすじ

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 二度の風俗経験を経て私は考えた、そもオタクはなぜ風俗へと足を運ぶのか、と。もちろんそれにはその場の勢いという人の身には到底抗い難き大きな力、流れによるものもあるし、動物としての根源的欲求に大脳を支配されIQサボテンとなってしまった理由もあるだろう。

 だがしかし、世に遍くすべての動物の中で、人類種のみが性交に快楽を感じると聞く。然らば余計な言い訳などもはや無用、アダルトアニメ、アダルトゲーム、アダルトコミック……、私いや私たちオタクはありとあらゆるエロスの殿堂における至福天上な快楽をこのリアルワールドへと降臨させるべく夢想し勤しむサモナーであり、ドリーマーであり、窮極の探究者なのだ。

 そう、私たちは未だかつて味わったことのない至高の肉欲-ONE PIECE-とやらを追い求め、今日も風俗へと足を運ぶ。

 

 というわけで数カ月ぶりに風俗に行ってきた。今回の立案者は言うまでもなく私であり、同輩のpar(風俗三銃士の一人)を誘い、実際に行った5月よりも二カ月前の3月から計画を立てた。

 もちろん今回は流れに流され行くわけではなく、超人的な自らの意志を以て行くわけであるから、やはりせいこうしたい。なので今回は風俗の王様とも言われる個室付き特殊浴場ことソープをチョイスした。また、一探究者として妥協や言い訳は当然許されないし、許してはいけない。なのでゴムがあったから、などという妄言退路を封じるため、NS(ゴム無し)サービスを提供している店舗に絞った。結果、店名は伏せるが80分3.9万のNS高級店の中では比較的安価な店にたどり着いた(マットプレイをしたい場合もっと長時間のコースを選ぶ必要があるので今回はない)。

 しかしここで一つ、大きな懸念が生まれる。店は決めた、それはいい。嬢は当日間近に出勤状況を確認し予約する、それもいい。だが他ならぬ主体たる私自身は?現在とは過去の積み重ねであり、未来はまた現在の積み重ねである。何もしていなければ当然ゼロが積み重なりなんら意味を為さず進歩を生まない。

「勃起不全」「中折れ」「四万ただ払い」

 不吉な即死ワードが脳裏をよぎる。

 

 孫子曰く「彼を知り己を知れば百戦殆ふからず。彼を知らずして己を知れば一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば戦ふ毎に殆ふし」

 今まで確かになにかと中折れや勃起不全を「時間が短すぎる」「理想と現実との乖離が凄まじすぎる」「相手のサービスが悪い」「ゴムが厚すぎ」「無理なものは無理」などと外部へと理由を押し付けていた側面もあった。

 だから私は自省した。ローマ五賢帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスのように自省した。自省録が書けるぐらい自省した。

 そんな自省の日々の中で数々の性書のバイブルを読み漁り、一つ結論を導き出した。

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 これらドーピング以外にも性力持久力勃起力を高めるデイリーマスターベーション(一回必ず30分以上)や、スクワットを実施するなど肉体面の強化も図った。このようにして満ち満ちた二カ月間を過ごした私は、あらゆる意味でかつてないほどまでに準備万端自信満々意気軒昂だった(スローオナニーが気持ちよすぎて「これ風俗行く意味ある?」と企画が崩れ去りそうになったのは秘密だ)。

 

 さて前置きがかなり長くなってしまったが、嬢の予約は非会員(一度利用しないと会員にはなれない)だと前日の6時からで、マイルドな表現をすると低身長の女の子を犯したい欲求に駆られていた私は140cm台の新人の子(六千円も安くなる)を選び、5:50に起きたものの「こいつがっつきすぎやろw」と思われたくないがために6:10に電話をかけた。だが無慈悲かな通達されたのは「既に予約一杯です」の一言。楽観的だった頭が一瞬で真っ白になって電話を切り、そこから幾許か時を要して別の140cm台の人を13:00から予約した。

 そうして迎えた決戦の5月2日、学祭翌日。二次会後変に拘泥せずそそくさ帰宅し快眠を得た私は、家を出るまでに洗礼のごとく全身のありとあらゆる毛を剃り尽くし身を清め、この世に生を受けたばかりの新生児のごとき無垢さと新鮮さと下半身某箇所の僅かな剃り残しのチクチク感に悩まされながら戦地へと赴いた。パイパンワールドスタンダードである。

  目指すは名高き神戸福原ソープ街。集合地点の新開地駅ではparの他に学祭時に声をかけ、来る気もあったもう一人の三銃士・茶々の姿は見えず、聞く話によるとどうやら徹夜で遊び「今日行くの無理だわ、許して」などと男の風上にも置けない無様な痴態を晒していたらしい。所詮本番アリの風俗店をリフレだと思い込んでいる勃起不能ちゃちゃである。代わりに「同じく徹夜をしていたのに」飛び入り参加してきた別の同輩を迎え、一味変わった三銃士が結集した。

 もちろんどれだけ準備をしたところでいざ当日になればやっぱり緊張するものはしてしまう。店へと向かう間同人誌を開き、3時間前に摂取していたシアリスの効能を確かめ胸をなでおろす。108円のビニール傘で小雨を防ぎつつ踏み入ったソープ街は、街中に忽然と一帯ごと別世界から転移してきたかのようなちぐはぐさで、風俗街が連想させる姦声乱色満ちた不夜城の様相とは真逆の、平日の昼の侘しさが佇んでいた。

 

 予約時間の10分前に店内へと入り待合室に通される。店は全体的に小洒落た西洋風で、初めて訪れる空間に、これから起こる行為に緊張でそわそわしていたものの、隣にドカッと腰を掛けていたparはさすが風俗狂いの風格、威風堂々としており思わず畏敬の念を抱いた。

 予定よりやや遅れていたが、ようやく準備ができたとのことでボーイにエレベーターへと案内され、ドアが開けばそこにはおなごが立っていた。

 顔、違うくね?

 だがそんなことは些事だ、予想もできていた、それに別に不細工というわけでもない。そして何より身長が低ければ目的は達成されたも同然なのだから。

 近づくにつれ、実際前にした140cm台の女性はなるほど想像以上に小柄だった。今回、もともとはこちらが練習も兼ねてリード役をするつもりだったが、新人の子から別の人に変わったため、「初めてです」宣言をし、いろいろやってもらうという戦略に変えた。

 エレベーターに入り、手が触れるぐらいの距離からさらに近づいてきた。ハグだ。名状しがたき感情の奔流に襲われたのも束の間、今度は上目遣いで顔を近づけてきた。キスだ。風俗におけるキスというかキス行為自体これが初めてであり、ソープだとこの段階でするということは情報としては知っていたものの、やはりいざそうなってみると内心驚いてしまうのである。はやくね?と。そうして意識が完全に回り切る前に接近され、ハグされ、顔を近づかれ、人生初のキスをしたわけだが、厚い。

 熱い、ではなく厚い。そう、リップクリームか口紅かは分からないがとにかく厚くてべちょべちょぬちょぬちょするのである。想像しづらいかもしれないが、糊と口づけしてみたら似たような感覚を得られるかもしれない。最も、男性にとって短時間のキスは女性とは真逆で不快感の割合が高いらしいので、一概に何かしらのクリームのせいにするべきではないのかもしれない。

 一階から四階へと上がるだけなので、エレベーター内での接触はそれぐらいで、ドアが開き充てられた部屋へと向かう。中は大きなワンルームで、浴場側とベッド側で軽く区切られている。嬢によるとどうやら今回の部屋は当たりらしい。靴を脱ぎソファへと腰を掛けると、嬢が靴下を、ズボンを、上着をと服を脱がしてくれ、それが終わると今度は嬢が下着姿になり脱がせてくれと言ってくる。ブラジャーはホック式で既知だったため難なく外すことができ、パンツも下ろし全裸にすると、残されたこちらの最後の砦であるブリーフも取り払われ、タオルの中へと丁重に畳みこまれた。

 アダムとイヴ、エデンの完成である。

 もちろんこの段階でハイパー兵器はすでに怒髪天の臨戦態勢で、個人的にとても満足で安心した。

 この状態で抱き合いながら幾合かキスを交わした後、ベッドへと移り再びキス。今度はディープキスをしたわけだが、さすがにこんなにも高頻度かつ長時間していると上述のような不快感や嫌悪感も薄れ、まあまあ気持ちよかった。ただ舌の動かし方があまりにも難しすぎる……

 基本的には相手側が舌や唇を吸ってくれたり、こちらが相手の唇をはむはむする感じだった。

 キスをしていると止めるタイミングが分からないため、ぼんやりと頭の中でこれいつまで続けるんだろ、時間消費するの嫌だななどと打算的な思考が巡り、思わず顔を引いてしまい結果的に中断された。続いては嬢が上から下へと順に全身を舐めていき、乳首→玉→竿だったのだが、まさか乳首を舐められるのがあんなにも気持ちいいとは思いもせず、想像していたとしてもその想像を遥かに超えるであろう気持ちよさで、竿は主張激しくビンビン震え、それだけでイってしまうかと錯覚したほどである(おそらくというか絶対あの状態で手コキまでされてたら終わってた、でもされてみたい)。フェラ自体はかなりゆっくりやるタイプだったので可もなく不可もなく。

 そうした一連の奉仕が終わると今度は自らの胸を差し出し「舐めて」と言ってきた。飛田新地ではNGを出された乳頭舐めが向こうから提示された現実に滂沱の涙を流さずにはいられなかった。140cm台という低身長にも関わらずDカップにも実った双丘はなるほど決して薄い皮を張った骨などではなく確かな豊潤さとやわらかさがあった。乳児へと退行し一方を吸い一方を揉みながら至福の時間を過ごしていると、今度は下の方も触ってとお願いされた。このままの体勢で、だ。

 女体経験の乏しい私にとってもちろんそれは大きな難題であったが、新大陸へと漕ぎだしたコロンブスのように手探りで這わせながら、クリトリスは分からなかったもののついに割れ目に到達し、中に指を深く浅く沈ませ、傷つけないようにゆっくりGスポットを探ったりと堪能した。そうこうしているうちに指がぬめっと生暖かい粘液に包まれたが、勘違いオタクはイタいのでおそらく予め仕込んでおいたゼリーかローションかであろう。

  この間も幾度がディープキスを挟んだが、程よいタイミングで互いに切り上げることができるようになったっという大きな進歩を得た。

 互いのスキンシップが終わると、次はいよいよ本番といった具合で、圧倒的勃起力のおかげで風俗三回目にして初の騎乗位が目の前で行われることになった。60°の角度からゆっくりと腰を下ろし、ぬめりぬめりと肉棒が肉壺に沈んでいく。生暖かな肉同士の柔らかな摩擦を味わいつつも、とても弛緩した、メトロノームのような腰の振り方、速度であったため、この調子だといつまで経っても射精ないだろうなあとぼんやり思った。騎乗位でキスもしながら幾分か過ぎた後、上になってと言われ正常位へと体位を変え、互いの鼠径部を密着させる形で深く挿入する。過去の経験からほんとうにこんなのでイケるのか、腰を振っている自分を客観視してどうしようもない虚無感に襲われてしまうのではないか、という懸念はあったものの、幸いなことに性欲に知能を支配されていたため性交に夢中になり、出し入れしている内にボルテージが上がり抑えきれずだんだんとピストンスピードも上がっていき、相手が低身長なのも相まって、いわゆる種付けプレスの状態で相手の頭を抱きかかえながら最奥へと三日分の亜鉛マシマシ白濁液を放流した。直後に「一杯出したね」と言われたので常套句とは思いつつももしかしたらそれぐらい多かったのかもしれない。

 もちろん射精感がピークに達する直前、もう出していいのか?夢の低身長犯そう後背位もやりたいんじゃないのか?ペースを落としてもっと楽しんでもいいんじゃないか?と囁かれたものの、二回戦をやる気満々だった私は時間効率を優先し、リピドーに忠実なる僕となることをコンマ1秒の間にすべて決定した。

 射精す直前、そして射精した瞬間の快楽はなるほどマスターベーションでは味わえないような、独特な電流の走るような上昇感であったが、射精した直後に脳裏をよぎったのは「これエロゲ買ってやったほうが満足感高くない?」であった。

 そう、肉欲というものは結局のところ刹那的なもであり、その刹那が過ぎた後重要になってくるのは精神的な充足感なのである。私は思ってしまったのだ、想起してしまったのだ、エロゲのカタルシスを、余韻を、幸福を。

 結局一回戦が終わるまでにかなり時間を使ってしまったのと、嬢が私の精力をそれきしだと思い込んで続きをやってくれる気配がなかったため、互いにシャワーを浴び湯船で温まった後、軽く雑談をしていたら時間が来てしまいそのまま終わった。帰り際最後にキスしようとする気配はあったものの、もうこれ以上する意義を感じなかったため雑談という形で遮った。

 店から出て、三銃士一同+感想を聞くためだけに学祭の後片付けから合流しに来てくれた後輩を迎えマクドで軽く感想戦をしつつ、その後大学最寄駅周辺に下宿している別の後輩の家へと突撃しクトゥルフやってたら一日終わった。自宅に帰った後はもちろん同人誌で抜いたが、気持ちよかった。

 

 今回の風俗で、やりたいと思っていたこと、求めていたことはあらかた達成でき、現実世界で実現しうる肉欲の一つの到達点に達することができ(と思っている)、「精神世界で思い描いているような至福天のごとき肉体的快楽などない」という結論に至った。そして、Dies iraeのシュライガーではないが、他人に触れられることに抵抗と不快感を覚えてしまうこと、あまつさえその相手が初対面の人間であり、その人間と長時間同一空間にいなければならないとなると気づかないうちに結構ストレスが溜まってしまうことを再認識してしまったので、これにて私の風俗遍歴は幕を閉じることとなる。

 まあ悲しきかな男という生き物は肉欲に弱いのでまたサボテン化したら衝動で行かないという保証はないけれどね!

 おわり。